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2019-04-17 09:58:00

日本国内で最も人気が高いワイナリーのひとつが北海道余市のドメーヌ・タカヒコ(醸造家:曽我貴彦さん)ですが、今月13日付けで2017年ヴィンテージをリリースした内容の告知を曽我さんがされました。

その後、楽しみにされていた方々から電話・メール等でたくさんのお問い合わせが入っていますが、ジェロボアムでの取扱いについて、こちらでもご説明をさせて頂きます。

結論は、『一般のお客様への販売は見合わせている』・・のですが、これは、ひとりでも多くの方が楽しめる機会を増やす方法を考えてのことです。

実は、1年通して、在庫の問い合わせや「リリースされた時の予約を今からできますか?」というご要望を頂いている状況で、こちらとしては、早い者勝ちでご予約を承ることも、普段のお買上げが多いお客様だからと優先するということも、公平性を保つべきという観点で、選択するべきではないと思っています。ご希望者の中から抽選で・・というのも、それをできる立場ではないように感じています。

曽我さんに限らず、造り手の想いを想像するならば、1年の努力の成果をひとりでも多くの方に知っていただけることが幸せなことではないかと推察できますが、生産量と、それを入手したいと思う人の数のバランスが取れていない場合、お一人のお客様に1本を小売販売するのでは、造り手の想いを広く伝えることには繋がらないのではないでしょうか。そこで、今考えられる最善の方法として次のようにさせて頂くことにしました。

ジェロボアムでは数ケースの割り当てを曽我さんから頂いていますが、まず、その数量は神戸への地域割り当てだと解釈しています。その数を、地元の飲食店様で、できればそれをボトル売りではなくグラスワインとしてご希望のお客様に分けて頂ける店に優先して販売を致します。ボトル売りだと、当店がお一人に販売するのと変わらず、特定の飲食店が販促に使うだけのことになれば批判を受けるようになるでしょう。ただ、使い方については各飲食店様のご都合もありますから、あくまでも当方の希望としてお伝えするしかできません。そして飲食店様に販売したとしても数が潤沢にあるものではないため、結局は日々のグラスワインで使用することは難しく、何かのイベント等で使用されることになるかと思います。

ジェロボアムのような弱小店が在庫を持っているというのは大きなリスクです。気持ちとしてはさっさと現金化したいところなのですが、一部の商品の人気が過熱すればするほど、コンロトールの必要性を感じてしまいます。近年では、転売目的でレア・ワインを買い漁る一部のバイヤーの存在も問題になっていて、最近ではアジア系の旅行者が「山崎17年ありますか?タカヒコありますか?」と聞いてこられます。

真面目に考えることに疲れてしまって、ジェロボアムでの取扱いを止めようかな・・と思うこともしばしばです。

タカヒコさんのワインを飲みたいと熱望されている方々にとっては、なんとも気持ちの持っていき場のない話だったかと思いますが、造り手の想いに添うためとご理解を頂けましたら幸いです。どうかよろしくお願い申し上げます。